訪問先で和菓子を出されたとき、「どのように食べたらいいの?」と戸惑ったことはありませんか? 食べ方に迷う和菓子のマナーをご紹介します。
日本人なら知っておきたい和菓子の食べ方ですが、和菓子に触れる機会の少ない若い人だと、どうやって食べたらいいの!? と戸惑ってしまいがちです。そんなときに恥をかいたり、焦ったりしないためにも、美しい和菓子のいただき方を知っておきましょう!
☆ねりきり
季節の草花や果実などの姿をした、見目麗しいねりきりは、出されたらすぐ手を付けるのではなく、まずは視覚で愛でてみてください。桜色、萌黄色など、四季に恵まれた日本ならではの表情豊かな色彩と、熟練職人の技を楽しむことができるはずです。
ねりきりは多くの場合、黒文字(※)が添えられています。これをナイフのように使用し、ひと口サイズに切ります。切り分けたねりきりは、黒文字で刺して口に運びます。あんが落ちたり、はがれた場合は、黒文字で刺したお菓子にくっつけていただきましょう。
※和菓子に添えられる楊枝。原料の樹脂の黒い模様がその名の由来。
☆桜餅
塩漬けした桜の葉はおいしさへの配慮でもあるので、黒文字で葉っぱごと切り分けていただきましょう。まずは、葉脈にそって2つに切り分け、そこから、さらに葉脈にそい一口サイズに切りましょう。
どうして葉っぱが苦手な人は、黒文字で葉を開いて餅から外し、葉を二つ折りにします。
☆豆大福
大福をつぶさないように親指と人差し指で横からやわらかく持ち、取り皿のふちで、トントンと軽く3回ほどただいて余分な粉を落とします。大口でガブッと食べたくなるところですが、口を小さく開けて前歯で少量ずつ噛みましょう。食後は持参した懐紙で口を拭くとスマートです。
☆串団子
片手に串を持ち、団子をひと玉ずつかじって串の上からはずして食べていきます。3玉目以降は、手前側にある団子を串までかじり、クルッと回転させてから反対側を食べます。このとき団子が串から落ちないよう、かじる量には注意しましょう。
いかがでしたか? 日本の四季や職人技を踏襲した和菓子は、見た目の美しさを愛でながら、おいしくきれいに味わってくださいね!