「本のない部屋は、魂のない肉体のようなものだ。(A room without books is like a body without a soul.)」。
ローマ末期の政治家、キケロの言葉です。今年の梅雨は、自宅で優雅に読書を楽しんでみませんか?
今年もいよいよ梅雨の時期が近づいてきましたね。
雨というだけで何をするにも億劫になり、せっかくの休日が一日中スマホを触っていただけで終わってしまった……なんてこともしばしば。もったいないとは思うけど、雨のせいで出かける場所は限られるし、髪の毛もメイクもなんだかイマイチ…。そんなときこそ、「読書」はいかがでしょうか?大人女子の嗜み「読書」で今年の梅雨を乗り越えましょう!
とはいえ、スマートフォンやパソコンが普及した現代、いわゆる紙媒体の「本」を最後に読んだのはいつか思い出せない…といった方もたくさんいるのではないでしょうか。たとえ本を読みたくとも「書店に行っても多すぎて何を読めばいいのかわからない」、また、「そもそも小説は長すぎて読む気にならない」という方もいらっしゃると思います。そこで今回おすすめしたいのが、アンソロジー形式の小説です!
“アンソロジー”とは、簡単に言うと「短編集」。多くの場合、ある一つのテーマや時代など、“ある特定の主題に沿って複数の物語が集められ一冊の本になったもの”を指します。ちなみに語源はギリシア語の anthos (花) +legein (摘む) で、つまり「花束」という意味なんです!物語の花束……素敵じゃないですか?
アンソロジーの最大の特徴は、「作家の試食」及び「つまみ食い」が可能なところです。たとえ気になる話題作があっても、一冊を読み切るのは骨が折れます。ましてや、それが初めて読む作家のものなら、「もしあまり好きな作風ではなかったら……」と尻込みしてしまうのは当然です。
そんなとき、気になる作家の小説が収録されているアンソロジーを探してみてください。短編を読むのは比較的お手軽です。もし気に入れば長編に挑戦するもよし、ほかのアンソロジーを探してみるもよし。また、気になっていた作家が不発のときでも、新たな出会いがあるかもしれません。これはまさにアンソロジーならではの恩恵ですね。
では、最後にわたしのおすすめの1冊を紹介します!
参照:good reads(https://www.goodreads.com/book/show/29562422-20)
「20の短編小説」(朝日文庫)
文字通り「20」という数字がテーマです。原稿用紙20枚という制約のもと、
20人の人気作家が綴った20の短編を集めたアンソロジー。この作品は、アンソロジーの中でも20作品と収録数が多く、作品のジャンルも様々です。最初の一冊にピッタリだと思うので、ぜひ、「小説のつまみ食い」してみてください!