テレビやスマホをちょっとやめて、本を読んでみませんか? 今回は、女同士ってやっぱり恐くて面白い! と思える、そんな小説をご紹介します!
豆の上で眠る 湊かなえ/著(新潮社)
出典:新潮社HPより
①豆の上で眠る
「告白」や「白ゆき姫殺人事件」などでも有名な湊かなえさんの作品です。このお話は姉妹を巡るミステリーとなっています。あるとき、仲の良い姉妹の姉が誘拐されます。2年後姉が突然見つかるものの、妹は姉に違和感を覚えます。本当に自分の姉なのか、姉でないとしたら彼女はいったい誰なのか…。読み進めるうちに、ページをめくる手が止まらなくなります。アンデルセンの童話『えんどうまめの上にねたおひめさま』が作品のモチーフとなっており、読み終えた後にタイトルの意味がわかります。
インフルエンス 近藤史恵/著(文芸春秋)
出典:文芸春秋BOOKSより
②インフルエンス
とある団地で出会った少女たち3人の物語。主人公の友梨は、子供のころに幼馴染の里子の虐待を止められなかったことに罪悪感を抱いて育ちます。その後、親友となる美少女の真帆が暴漢に襲われたのを助けるために人殺しをしてしまいます。しかし、友梨を庇って捕まったのは里子でした。友情とも計算ともいえない関係は、次第に3人をじわじわと侵食していき、軌道修正できないまま進んでいきます。手に汗握りながらもどっぷりはまってしまうこと間違いなしです。
暗黒女子 秋吉 理香子/著(双葉文庫)
出典:株式会社双葉社HPより
③暗黒女子
ある女子高でカリスマ女子生徒が死亡。その1週間後に女生徒と仲の良かった文芸サークルの仲間たちが集められます。全員食い違う証言の先にわかる死の真相とは…。女子だけの世界特有の閉鎖した憧れや嫉妬が、ストーリーを二転三転させていきます。そして結末は予想できそうでできない、意外などんでん返しが! 読み進めるほどに出てくる女の嫌な部分に後味の悪さを感じながらも、一気読み間違いなしの作品です!
烏に単は似合わない 阿部 智里/著(文芸春秋)
出典:文芸春秋BOOKSより
④烏に単は似合わない
世継ぎの若宮の后選びで宮廷に集められた四人の姫たち。それぞれの思惑と恋心が渦巻く中、事件が起こります。果たしてだれが若宮の妻になるのか…。歴史小説の大奥のように女同士の争いはもちろんありますが、このお話の女の怖さはもっと別のところにあり、結末には衝撃を受けました。物語の設定や表紙から異世界ファンタジーかと思いきや、この作品が松本清張賞受賞作であるということに、読み終えた後気付くはずです。
女だからこそ、女同士のどろどろした世界をのぞいてみたいという欲求があるのではないでしょうか。恐いけど面白い、読みだしたら止まらない、そんな小説をご紹介しました。現実から離れて、物語にどっぷりつかれる日があってもいいですよね。くれぐれも夜更かしには気を付けてください♪