汗やニオイ対策に使われる制汗剤は、夏の救世主。ついつい多用しがちですが、使いすぎるとかゆみや黒ずみを招き、ニオイを悪化させてしまうことに…。
☆殺菌剤でよい皮膚常在菌が減り、外部の雑菌が寄ってくる!?
夏場になると誰もが気になる汗やニオイ。ついついエチケットの一環として、制汗剤に頼ってしまいがちですよね? ですがこの制汗剤。本来は、脇のニオイを制汗・消臭するもののはず…なのですが、毎日大量に使ったり、使い方を間違えると泣きを見ることに!
汗が臭う原因は、さまざまな菌類が汗を分解し、イヤなニオイをする物質を作るから。そのため、一般的な制汗剤は汗を抑える「収れん剤」と雑菌を抑える「殺菌剤」を配合しています。しかしこの殺菌剤、良い菌も悪い菌も雑菌も区別なしに殺してしまうやっかいな存在。良い皮膚常在菌(※)が減る分、外部の雑菌が繁殖しやすくなりかえって“ニオイ体質”になりやすいのです。
※肌を守り、健康な肌を維持するために欠かせない菌。
☆毛穴の中に閉じ込めた汗が運動したときに一気に放出!
実は、汗を抑える「収れん剤」も心配な要素…。これは肌にわざと「微弱な炎症」を起こし引き締める成分なのですが、制汗剤の場合炎症による「腫れ」で汗腺を閉ざし、その中に汗をせき止めるのです。この状態が続くと汗腺の中に汗が蓄積し、制汗剤なしでちょっと運動した際に、せき止められていた汗が一気に噴出します。こうしてますます“汗っかき”になるのです。また収れん剤の効果が高いものは、副作用として皮膚のかゆみや汗疱などの肌トラブルを招くことも…。
☆まとめ
制汗剤は毎日使い続けるのではなく、一度使ったら2~3日休憩というように、肌の休養日を作ることも大事です。合わないと感じたら使用頻度を減らしたり、天然由来成分の制汗剤に変えたりと、自身の肌と相談しながら使いましょう!